今年導入予定の「共同親権」について(大分団地新聞2月号)

 大分団地新聞にコラムを連載しています。

 今回は、今年の5月までに導入予定とされている「共同親権」について解説します。

 これまでわが国では、離婚時に必ず親権者を父か母の一方に定め、単独で未成年の子どもの監護、教育、居住地の選定、財産の管理、法律行為に対する同意等を行うことになっていました。これに対し、共同親権は、離婚した父母が子どもの親権を共同で行使します。「共同で行使」と言っても、離婚すれば離れて暮らしているのが通常でしょうから、イメージが付きにくいかもしれませんが、要はその都度、連絡を取って話し合ってから互いに同意して決めるということです。ただ、そもそも価値観が異なったから、あるいは協議しても乗り越えられない間柄であったから離婚するということも多いでしょうから、なかなか難しいことだと感じています。

 もっとも「父母の一方が親権を行うことができないとき」「子どもの利益のため、急迫の事情があるとき」「監護および教育に関する日常の行為について」等については、単独でも親権の行使が可能とされています(民法824条)。それでも、各条文の具体的な内容が明確にされていないことから、どのように運用されるかはこれからの課題、と言ったところですが、元夫からDVやストーカー行為を受けている方にとっては待ったなしです。密室で行われるDV等の立証は必ずしも容易ではないことからすれば、取り返しのつかない事態も想定されます。個人的には、国民の間で十分な検討が尽くされないまま拙速に始まる新制度に疑問を覚えています。

 お困りの際は1人で悩まずぜひご相談ください。

 

OITA CITY PRESS 2026年2月号掲載

https://oitadanchi.com/