納品日が重要視される定期行為とは(大分団地新聞1月号)

  大分団地新聞にコラムを連載しています。

 新年を迎えるにあたり、おせちを準備された方も多いと思います。過去には、おせちが広告の写真と異なったスカスカ状態であったというトラブルもありましたね。

 

 では、おせちが約束の日になっても届かなかった場合、商品の代金返還請求をすることはできるのでしょうか。おせちは基本的には三が日までに届かないと意味がありません。民法では、その取引について、納品日が重要であると認識して結ぶ契約のことを「定期行為」と呼びます。期日までに商品が届かなかった場合は、買主は売主に対して、その契約をただちに解除して、代金の返還を求めることができます。契約の解除に加えて損害賠償請求も可能です。

 

 これに対して、納品日を重要視しない契約ですと、買主はある程度の期間を定めて契約を果たしてもらうよう売主に求め、それでも納品されなかった場合にのみ、契約の解除をすることができます。解除するために相当期間を待たないといけないかどうかの違いです。

 

 では誕生日ケーキやオードブルはどうでしょうか。買主が「誕生日用のケーキなのでこの日に届けてほしい」とか、「運動会のオードブルなので期日を守って」などと、売主にしっかり告げていれば「定期行為」とみなされるでしょう。しかし何も言わずに注文をしていただけであれば、ただちに解除することはできません。遅れたとはいえ相当期間内に納品されてしまえば、理屈の上では、契約の解除はできないということになります。もっとも実務上は柔軟に応じる業者が多いのではないかと思います。

 

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OITA CITY PRESS 2026年1月号掲載

https://oitadanchi.com/